クラシックから学べ! (キーボードマガジン 1995年11月号に掲載) その2

「Part2 クラシックの名曲にコードネームを付けてみる 小林智 著」の続きより

ドビュッシー亜麻色の髪の乙女

2回の転調

下属調への転調ののち、下属調から見て長三度上への転調をする。ドミナントとしてVやVsus4が使用されて導音を含むドミナントモーションが避けられているのが曲の特徴となっている。

下属調へ転調するI-♭VIIの順次下行

フォーレ「シシリエンヌ」

マイナー調のVm(onVII)は、IIIへの誘導

Im、Im(onVII)、Im、Im(on#VI)のクリシェに続き、Vが期待されるところでベースを上げてVm(onVII)となる。ベースをVIIとすることで、その五度下のIIIが自然に導かれる。

♭II-I7-IVmは五度上への転調

♭II-I7-IVm は五度上の調における♭VI-V7-Im にあたる。♭VI-V7 はIIm-V7(トゥーファイブ)の置き換えとして働く。