アクティビティをビジネス価値にむすびつけるアイディア
お客様の反応を基準にWebサイトに「スコア付け」を行う
というのはよくあるプランじゃないかと思います。
スコア付けの基準にはお客様の行動、広告への反応、満足度アンケートへの回答などが含まれます。
お客様の行動に着目する場合の、有効と思われるアイディアを教わってきました。
ページビュー、ユーザー数が増大しただけでは、インフラのコストが増加しただけで終わってしまう。ページビュー、ユーザー数を、ビジネス価値に結びつけるために、「価値を生む顧客のアクション」に注目して評価する。
というもの。
価値を生む顧客のアクション
上記の引用にあるように、ただいたずらに「見てもらう」のではなく「ビジネス価値」を増大するということは、
- 効率が高いものを理解して、伸ばすために
- 複数の「売上と関連があることがわかっている行動(ソフトウェアの試用版ダウンロードなど)を計測」して、
- その行動が順調に行われているかを評価
する必要があるという筋書きです。
例として挙げられたのは、
- 8分間あるビデオが平均2分間しか視聴してもらえない場合、2分ずつに編集して早めに要点をまとめたら、平均4分間視聴されるようになった。
- ソフトの旧バージョンのページにアクセスが集中している場合、旧バージョンのページに最新バージョンの説明を入れたら、新バージョンのダウンロード数が高まった。
ですが、こういった成功を導きだすにはコツがいるのだそうです。
価値の増大で成功するコツ
それは、ビジネス価値を生むアクションを事前に考えて「ビデオを多くの人により長く見てもらう。」「新ソフトのダウンロード数を高める」という目標(売上に結びつくことがわかっている行動)を先に決めてスコアを計測するということ。
その順番を逆にして、「いろいろやったけど、どれがうまくいったかな?」という視点でスコアづけをしてしまうと、なんでもいいからたくさん手を打つ中でまぐれ勝ちをすることがゴールになってしまう。「ビデオの構成に手を入れよう!」「旧ソフトのサイトを活用しよう!」というところまで目と発想が届かないということです。
ここまで聞いて意見
ただし、「だから、これから何をするにも、お客様による「価値を生む行動」の増加を考えてくださいよ。」というだけでは、これはスコアづけのプランを作成した人のモチベーションであって、個々のマーケティング活動の現場のマインドにはうまく響きそうにありませんでした。
実際にこれを聞いていた人たちの普段の仕事ぶりから考えると、「私たちは価値に導く過程に頭を悩ませているのに、結果の数字は風向きひとつで変わってしまうじゃないか。」と思っているのではないかと思われました。
プレゼンしたプランナー氏もこの部分がうまく受け入れられていないことを気にしていたので、「こんな提案を考えてもらえませんか」とお願いしてみました。
サイトの製作グループのメンバーがそれぞれの立場からコーディネイトしている既存のアクティビティを念頭に、
- お客様によるアクションをリストアップ、分類する。
- その中から「ビジネス価値を生み出すアクション」の候補として望ましいものを推薦する。
プランナー氏はもともと、立場が違う個々の担当者がバラバラに考えるのでは重複があって無駄なので、「価値を生みだすアクション」たる目安の落とし込みはしなければならないと思っていたとおっしゃるので、この案からスタートしてプランと現場のモチベーションが共有できるのではないかと思います。