1995年 西谷修と加藤典洋の対談 世界戦争のトラウマと「日本人」を読みながら拾ったキーワード

(思い出しメモ)「敗戦」という言葉について西谷修から質問

加藤典洋が終戦をわざわざ敗戦といい直すことを取り上げて、そのやり方だと日本は欧米と戦って負けたということが強調されて、アジアに対して攻撃したということを薄めようとしているととらえられないか?という質問をされたらどう答えますか?と質問。
(メモ追加)2千万のアジアの犠牲者の前に、3百万の日本の戦死者を先に弔えという言い方だと、右派の言うことを応援することになるととらえられる可能性がある。西谷はそれとは違った考え方をしているが、加藤さんはどう考えますか?とも質問。

(思い出しメモ)「靖国問題」について西谷修から

戦争による死者は国の持ち物ではない。国が過ちを認めると戦士した人々が傷つけられるという考え方も間違っている。国は戦死者を人質にとって、国が過ちを認め「られない」という口実にしている。
(メモ追加)過ちを認めると、ではなく、「侵略」の事実を認めるとという文脈でした。加えて、本来は国が日本の戦死者にも謝罪すべきであって、戦死者のために謝罪しないというのは間違っているという趣旨の発言も。