長年の耳鳴りは、聴力低下と大脳の性質から

耳鳴りが気になって受診

聴力検査結果: 左だけ2-4kHzが弱っている
その結果から、左耳の耳鳴りが起きていると診断。
左耳の聴力低下の原因は2008年に罹った左耳のヘルペスの影響と推測できる。この手の聴力低下は、始まってから3ヶ月経つともう元にはもどらない。

耳鳴りの研究は盛んに行われている

聴力に問題がない人でも耳鳴りはしていると考えられている。しかし、ほとんどの人は大脳が無視しているために耳鳴りに気づかない。
耳鳴りが聞こえるようになる原因は一般的に聴力の低下。高齢者は誰でも聴力が弱り、同時に耳鳴りが起きている。しかし、耳鳴りが気になって受診する人はめったにいない。気にすると余計に気になるようになる。うまく忘れてしまえば気にならなくなる。これが大脳の性質。

この手の耳鳴りの治療法は、大脳を慣れさせること

静かな部屋にいる時は、耳鳴りよりもすこし小さめの雑音を流し続ける。換気扇やラジオの音でいい。その習慣を一年も続ければ、大脳は耳鳴りを無視するようになり、気にならなくなる。耳鳴りがかき消されるような大きな音ではだめ。
これはTRT療法として確立されているものの一種である。

耳鳴りに注意を集中すると逆効果。忘れるように心がけた方がいい。
どんな音か?どんなピッチか?何種類の音がするか、などと気にしてしまうと、逆効果になる。
音楽をじっくり聴く習慣、録音された空間の響きや録音の質、再生機材の質を気にする聴き方は、悪いとは言い切れないが耳鳴りが気になる原因になるかもしれない。