オープンボイシングの基本的なコンセプト

参考: 篠田元一 著 かんたん!!ボイシング・マジック Part.1 ボイシングのための基礎知識 (キーボードマガジン 2003年6月号に掲載)

篠田氏の記事より、厳格な法則はないが、次の優先事項がある。

  1. コードの第3音、第7音、テンションノートは省略も重複もしない方がいい。
  2. ルート音、第5音は省略、重複を自由にできる。
  3. 隣り合う2音の間隔が1オクターブ以上開かないようにする。隣り合う声部の間隔が1オクターブ以上離れると、上下の音が分離して感じられてしまう。

もっとも一般的なオープンボイシング

低い音から順に記述。
4音のコードの2パターン

左手 右手
root, 5th 3rd, 7th
左手 右手
root, 7th 5th, 3rd

次はトライアドの1パターン。ただし、このタイプは最低音と最高音が2オクターブの関係になり、響きが薄い。

左手 右手
root, 5th 3rd, root

このように最低音と最高音の関係を8度にしたり、16度、5度、12度にすると、響きが硬くなる傾向がある。

ドロップ2、ドロップ3、ドロップ2&4

クローズボイシングを元に、第2声、第3声、または第2と第4声の両方を1オクターブ下げて作るオープンボイシング
ルート以外がトップに来る基本形、第2、第3転回形からドロップすると、

  • ドロップ2では、最低音と最高音が10度の関係になる。
  • ドロップ3では、上部2声が3度の関係になる。

などの結果、響きが豊かになる。第1転回形ではこのような効果はない。

篠田氏による同テーマと思われる著書

実践コード・ワークComplete 理論編

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キーボード・ボイシング・スタイル・ブック

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